2006年12月21日

書評:ピーターズ『エクセレント・カンパニー』

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エクセレント・カンパニー
トム・ピーターズ ロバート・ウォーターマン 大前 研一
英治出版 2003-07-26
おすすめ平均 star
star事例が古くなっており、新しい知見の獲得が難しい一冊
star名作
star原点はこの本だと思う
star普及の名作エクセレントカンパニー
star「成功本を読む奴は成功しない」を証明するような復刻ブーム

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則 ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則 新訳 経営者の条件 ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する ネクスト・マーケット 「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略

by G-Tools , 2006/12/21



トム・ピーターズは、アメリカにおいてはドラッカーに継ぐ重要な経営学者と評価されている、とピーターズの宣伝文には書かれているが、日本では人気があまりない。軽やかで、派手好きで、華々しいピーターズの文章は、真面目な日本人には向かないのだろう。この本はピーターズのデビュー作であり、経営学の名著の一つとされている。80年代日本企業におされて絶不調だったアメリカ。ピーターズはアメリカ企業の中で真に卓越している企業の、卓越している秘密を探り、本にした。アメリカの誇りの回復。当然アメリカでは受けるが、日本人にしてみれば面白くないのだろう。

ピーターズが上げたエクセレント・カンパニーになる秘訣は、顧客への密着、行動の重視、”ひと”の重視など。今にしてみればどれも当たり前の考えだが、それほどピーターズの言葉に影響力があったということだろう。何より、最近のピーターズのぶっ飛んでいる文体に比べると、この処女作は至極真面目で堅苦しい雰囲気。ピーターズなら最近のポストモダンチックな作品を読む方が面白い。

「ビジョナリー・カンパニー」は明らかにこの本を意識して書かれているように思われる。スター経営者はいらない、カリスマもいらない、行動力もいらない、ビジョンや戦略もいらない、顧客サービスも不要だという「ビジョナリー・カンパニー」の冒頭は、MBAの常識的考えを覆すし、スターそのもののピーターズを全否定しているように感じられた。最初は衝撃的だったけれど、読み進めていくと、「ビジョナリー・カンパニー」も「エクセレント・カンパニー」も本質的には同じことを語っているように思われた。
posted by 春昼(旧名 野尻有希、再度昼) at 23:38| Comment(1) | TrackBack(1) | 経営学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月26日

書評:ドラッガー『現代の経営』下

ドラッカー名著集3 現代の経営[下]
ドラッカー名著集3 現代の経営[下]P.F.ドラッカー

ダイヤモンド社 2006-11-10

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関連商品
ドラッカー名著集2 現代の経営[上]
ドラッカー名著集1 経営者の条件
P.F. ドラッカー経営論
ドラッカー入門―万人のための帝王学を求めて
アメーバ経営―ひとりひとりの社員が主役


気に入った一節。みなに優しく、人に好かれる経営者ばかりではない。なんでこんな嫌なやつが俺の上司なんだというボスも世の中にはたくさんいる。いつもいらいらしていて怒鳴り散らしていて鼻持ちならないやつ。

何故こうした人種が経営者として成功をおさめているのか。なぜ人に好かれる人格者が必ずしも成功しないのか。ドラッガーの指摘が面白かった。ドラッガーいわく、事業の成功を最大の目標としているか否かで、経営者の資質が問われるとのこと。たとえ人に嫌われようとも事業の成功という目標達成に邁進している経営者は、経営者として優秀なのだ。逆に、人に気を使ってばかりいて、事業の成功をないがしろにする経営者は経営者失格。

これは確かにそう。納得納得の理論だった。
posted by 春昼(旧名 野尻有希、再度昼) at 16:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月23日

書評:ドラッガー『現代の経営』上

ドラッカー名著集2 現代の経営[上]
ドラッカー名著集2 現代の経営[上]P.F.ドラッカー

ダイヤモンド社 2006-11-10


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P.F. ドラッカー経営論
ドラッカー入門―万人のための帝王学を求めて
アメーバ経営―ひとりひとりの社員が主役


経営学の古典として今も崇められている本です。ドラッガー自身はネクスト・ソサイエティーを提唱し、企業のあり方に批判的なのに、現代の経営者、学生たちはいまだに『現代の経営』を読んでマネジメントを学習している。

企業には多くの問題点がある。その分、これからいくらでも進化発展していける余地があります。

企業では多くの人が過労とストレスに苦しんでいる。一方で仕事をこなすことに喜びを感じている人もいる。何が違いを生み出すのか。

給料をもらうために働いているだけなのか。一流のプロになるために働いているのか。事業を成功させるために働いているのか。

たとえば、ブログという事業を考えてみます。書いている私は、個人的な楽しみのために書いているのか。それとも、一流のプロフェッショナルな文章をのせるために書いているのか。それとも、多くの人に読んでもらうために書いているのか。それとも、人々の人生が豊かに充実するために書いているのか。

ただブログを書くということだけでも、いろいろな考えがあります。どんな考えを選択して、仕事をこなしているのか、ブログを書いているのか。

書いている目標は、目的は何なのか。人生の目的は何なのか。
posted by 春昼(旧名 野尻有希、再度昼) at 18:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月21日

生活圏を中心にしたビジネス概念

仕事中心、お金中心、利益中心に企業活動を行なうことは、人間性の著しい損失を伴うという考えにいたりました。成果を求めすぎるがために、仕事中心に人生を歩むがために、パワーハラスメントがおきるのではないでしょうか。

人生の中心に、人生そのものを置くこと。企業活動においても、人間性をその中心におくこと。

人間中心に経済活動を行なう場合、21世紀では大きな問題が発生します。環境破壊です。環境破壊は利益重視の企業活動のせいなのか、人間中心の社会観のせいなのか、どちらが原因かはわかりませんが、自分の生活圏を中心において、人間の活動を総合的にとらえていけば、ビジネスも、地球も長続きするものとなることでしょう。

従業員および顧客の生活圏をビジネスによって破壊しないこと。ビジネスによらずとも、生活圏を破壊しないこと。
posted by 春昼(旧名 野尻有希、再度昼) at 15:37| Comment(1) | TrackBack(1) | 経営学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月21日

自己実現の提唱者マズローが書いた経営学書

完全なる経営
完全なる経営
アブラハム・マズロー 金井 壽宏 大川 修二

関連書籍
マズロー著:人間性の心理学―モチベーションとパーソナリティ
マズロー著:完全なる人間―魂のめざすもの
老いることをどうして怖がるんですか
禅問答入門
子育て革命―プラス思考でどの子も伸びる
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マズローと言えば欲望段階説、自己実現で有名な心理学者です。

マグレガーやドラッカーなど経営学という学問を打ち立てた革新者たちは、マズローの心理学少なからず理論的影響を受けていました。マグレガーやドラッカーの経営学に対して、マズロー本人が俺なら経営をこう考えるとアンサーしたのがこの本です。

マズローは、理想的な企業活動とは、労働者全員の自己実現プロセスだと考えます。人間はちゃんとした目標や理念が与えられれば、遊びや休息と同じように喜んで働くといいます。「だれもが受動的な助力者であるよりも、原動力でありたいと望む。道具や、波に翻弄されるコルクのような存在でありたいとは思えない」まさにその通り。

企業に働く全員が従業員でなく、共同経営者になること。積極的に事業に関わること。

経営について述べる中で、マズローの自己実現思想がちりばめられています。

面白かったのは、私も貴方と一緒に自己実現に関わる仕事がしたいと言ってくる若者に対するマズローの対し方。熱狂して話しかけてくる若者は、たいてい長続きせず、困難に会うとすぐに諦める、そんなやつばかりだったから、最近は相手にしないことにしていると、マズローは率直に語っています。どんな困難にあっても、不屈の精神で問題解決にあたるのが真の自己実現者であり、ふわふわしていて、あきらめやすいやつは違うということみたいです。このようにマズローは、時々歯に衣着せぬ物言いをするのが、面白いです。
posted by 春昼(旧名 野尻有希、再度昼) at 23:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月16日

書評:世界を変えたビジネス思想家

世界を変えたビジネス思想家
世界を変えたビジネス思想家
ダイヤモンド社

関連書
戦略の本質 戦史に学ぶ逆転のリーダーシップ
ネクスト・マーケット 「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略
ザ・プロフェッショナル
世界で最も重要なビジネス書
世界で最も偉大な経営者
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ドラッカー、ポーター、ピーターズなどビジネス史に残る重要な思想家50人の思想をコンパクトにまとめたビジネス書です。ブランチャード、カーネギー、コヴィーなど自己啓発系の作家から、孫子、マキャヴェリ、アダム・スミス、マックス・ウェーバーなど古典の偉人まで網羅されています。

読むとビジネス史の変遷もわかります。アメリカ不況の時代に、日本企業の経営方法がいかに大きなインパクトだったのかがよくわかりました。

経営学を一言で言うと、いかに人間を大切にすることが大事なのか、気づいてきた学問だということ。

従業員を労働者として扱うのでなく、パートナーとして、むしろ上司が奉仕する対象として、大切に扱うことで能力発揮につながります。

顧客は商品を売る対象でなく、これまた重要なパートナー。

産業革命後、労働者が酷使されていた時代から、ロバート・オーエンは従業員を人間として尊ぶことの大切さに気づいていました。企業活動とは、社会で最も影響力を持つ組織活動であり、民主主義政治のよきモデルになるというフォレットの意見にも感銘を受けました。

日本では有名でない思想家もたくさん取り上げられているので、勉強・発見になります。今後の学習・実践の指針になる本です。

読み終わった後、人間重視の経営学はこれから先どこに行くのか考えました。

今世界的に問題になっているのは動物と植物、すなわち人間以外の生物の尊厳です。大量生産、大量消費のビジネス社会システムは、狂牛病や鳥インフルエンザの温床になっていると考えます。人間だけでなく、生態系全体にとって有益なビジネスを考えること、国家間のアンバランス、経済的不平等を解決するビジネスモデルを構築すること。これらが今後の経営学に確実に求められます。

たとえ利益にダイレクトに結びつかずとも、人類の未来を考えた経営学を行なうこと、それが終局的には大きな利益となることは、ドラッカーの思想変遷を見れば納得できます。

企業という組織で働く私たちは、毎日の活動が子供たちの未来に関わっているという自覚を持って、働くことが求められることでしょう。
posted by 春昼(旧名 野尻有希、再度昼) at 23:50| Comment(2) | TrackBack(0) | 経営学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

あなたのオフィスもエブリウェア時代に突入

4943998658オフィスエブリウェア―変貌するアメリカのワークスタイル
野田 一夫
岡村製作所 1996-07

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さんまが出ていた年末のニュース解説特番に出ていた軍事評論家が「六本木ヒルズに集まるIT族は、世界からあまり評価されていない。都会に集まってるから。田舎で起業して、田舎のままトップになると、世界からもあいつらすげえなと評価される」と言っておりました。ここで言うところの世界とは、所詮欧米中心の世界に過ぎないのですが、彼の言には一理あるなと思いました。インターネットのおかげでどこでも企業活動できるんだから、わざわざ人間が家畜のごとく集まっている密集地帯にオフィスかまえる必要はないと思うのです。

「オフィスエブリウェア」では、アメリカのオフィス変化と、それに合わせて新しくなったワークスタイル、労働者の価値観について豊富な図解つきで書かれています。みんなが一つのフロアに密集するのはもう時代遅れ、オフィス街というところに様々な企業が密集するのも時代遅れ、ネット時代のキーワードは拡散であり、誰でも好きなところで、自然に囲まれて働くことができます。

オフィスでも自分の席は決まっておらず、着いた順に好きなデスクに座る。後はパソコンネットにつなげばいつもと同じ仕事ができます。

家で好きな時間に働くことも可能。どれもこれもネットのおかげ。

孤立感は自立心にかわり、中間管理職は不要となり、統制から自立した個人のチームワークへ。憧れの世界。

理論的にはこれが可能なんだけど、現実のオフィスは旧態依然としたまま。まあいつの時代もそうでした。先に優れた思想が現われ、先に実践する人たちが現われ、ずっと後になって社会全体に普及する。自分からまず率先して変わりたいと思います。
posted by 春昼(旧名 野尻有希、再度昼) at 22:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ポストモダンの経営学者ピーターズの重要性

一つ前の記事の続きです。経営学におけるピーターズの重要性について。ピーターズはドラッカーが確立した経営学思想を一歩先に推し進めたと言われます。ドラッカーは言わば、19世紀的モダニズムの思考法で経営学を作っています。ドラッカーはNPOなど企業活動の先にある組織を予言していますが、思考の枠組みの根本は、古き良き知識人の伝統に寄っていると考えられます。

対してピーターズは20世紀文化の潮流にのった経営思想を打ち立てました。ピーターズはよくポストモダンの経営学者と言われます。私は大学時代経営学についてうとく、むしろ軽蔑していたくらいでした。20世紀の美術、音楽、文学、哲学を少しでもかじっていると、経営学は、とても古臭い学問のように思えるのです。

20世紀アートは、それまでも価値観を否定しました。美術で言えばパフォーミング・アート、ポップ・アート、クラシックなら無調音楽、ジャズならフリージャズ、ロックならプログレッシブ・ロックにパンクにグランジ、文学ならポストモダン文学にヌーヴォー・ロマン、哲学ならフランス現代思想にポストコロニアリズム……総じて目的と計画より、偶然と戯れを重んじる文化となったのです。

ポストモダンの立場から見ると、売上目標とか長期的経営計画と言っているビジネスの世界は、旧世代の遺物にしか見えなかったのです。

つい先月ようやく見つけた希望の光がピーターズの経営学でした。ピーターズは目標やビジョンなんてなくてもいいと言います。下手に目標を持つと、いいアイデアを思いついても、途中で方向転換できなくなります。目標を大事にして人生の喜びを犠牲にすることよりも、脇道によるのを楽しむこと、面白いアイデアをどんどん取り入れることをピーターズはすすめます。

ここにおいてドラッガーの目標管理理論は乗り越えられたのだと思います

圧倒的なスピードで変化する世界より更に素早く変化し続けること、ショービジネスとコマーシャルが隆盛する中で、自ら率先してエンターテイナー、タレントとして振る舞うことをすすめるピーターズは、ポストモダンの先端を歩いています。

このブログはピーターズの志を日本に普及させることを目的の一つとしています。できればピーターズの更に先まで進んで行きたいと思います。

ビジネス爆発プロジェクトに今日すぐ参加しましょう!
やり方は簡単です。日常生活で自分の可能性を爆発させるだけです。

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posted by 春昼(旧名 野尻有希、再度昼) at 12:41| Comment(2) | TrackBack(2) | 経営学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ピーターズの日本不人気要因を分析

経営学の異端児、トム・ピーターズは、アメリカではドラッカーの後継者という立派な評価と人気を得ていますが、日本での認知度はイマイチのようです。渋谷の大書店に行くと、ドラッカーの本はずらっと並べてあるのに、ピーターズの本は2、3冊…… 不人気の要因を考えてみました。

1,ピーターズは日本嫌い?
ピーターズのデビュー作で代表作「エクセレント・カンパニー」は、不況の時代に活躍しているアメリカ一流企業の成功事例を集めたものです。「エクセレント・カンパニー」出版当時、アメリカでは、当時絶好調だった日本的経営手法を紹介するビジネス書が売れていました。ピーターズは自信を失っていたアメリカ人に、「アメリカでもすごいビジネスはあるんだ!」と知らしめた存在です。もしやピーターズって日本嫌い?

ピーターズは日本製のぺんてるボールペンを愛用してますし、東洋哲学に親近感を持っています。そんな日本嫌いでもなさそうです。むしろアメリカの事情について書きすぎているから、日本人に響いてこないのかもしれません。

2,広報活動が弱い?
ピーターズは出版後精力的に講演活動をして、著書の売りこみをしているようですが、日本には熱心に売りこみに来ていないのかもしれませんし。

3,日本のビジネスマンが真面目すぎる
ピーターズの本はエンターテインメントになっています。デザイン、広告分野の発想が溢れており、クリエイティブでシュールです。この遊び心が真面目な日本の経営幹部に受け入れられないのではと思いました。日本ではどうもデザイン・広告担当と、経営・財務担当で性格類型がきっぱり別れているように思います。

アメリカの広告担当は、日本の広告担当よりもずっとビジネスマンぽく、会社全体のことや利益、営業面に関わっているようです。同時に経営・財務担当も、日本の経営陣より、遊び心、想像力を豊富に持って働いているでしよう。

対して日本の場合、広告担当はビジネスマンというより独立したアーティストっぽく、経営・財務担当は飲み会以外くそ真面目という現状で、両者の分離隔絶度が高いと思います。これでは、デザイン・広告的なセンスと経営学的センスの両方を併せ持つピーターズの評価が低いのもうなずけます。

ピーターズを読むことはとても大事だよ、というアピールを次の記事で書くことにします。

トム・ピーターズのマニフェスト(1) デザイン魂
トム・ピーターズのマニフェスト(1) デザイン魂




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2006年04月14日

ピーターズのデザイン本

トム・ピーターズのマニフェスト(1) デザイン魂
トム・ピーターズのマニフェスト(1) デザイン魂
トム・ピーターズ 宮本 喜一

関連書
トム・ピーターズのマニフェスト(2) リーダーシップ魂。
トム・ピーターズのマニフェスト (3) タレント魂。
トム・ピーターズのマニフェスト (4) トレンド魂。
パーソナルブランディング 最強のビジネスツール「自分ブランド」を作り出す
常識の壁をこえて…こころのフレームを変えるマーケティング哲学
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経営学カリスマ系の中で、唯一デザインの重要性を力説しているピーターズによる、デザイン特設本。

アップル、スターバックス、ハーレー、BMWなどデザイン最重視戦略をとって成功した企業の紹介をからめつつ、現代ビジネスにとってデザインがいかに大切なものであるかが説かれる。

僕のパソコン、家ではアップルのibookです。ipodもそうだけどアップル製品は箱、説明書、パソコンの外観、フォント、全て他社製品よりシンプルで、かっこよくて、洗練されていて、工業製品という感じがしません。

パソコンは総合芸術だ。というか全ての商品は会社の方針次第でアートに変わるのだ。

顧客満足より、ユーザーが感動して、いきいきして、パワー増大するようにデザインすること。

ビジネスはサービスじゃなくてショー。マイケル・ジョーダンみたいにアメイジングに振舞うこと。

創造と革新とデザイン。

本の装丁がカラフル、写真たくさん、アイデアの連続なので、これを読み終わった後、他の本を手に取ると、実に無味乾燥な文字の羅列に見えます。出版業界の衰退は本内部のデザインが時代遅れになったせいかもしれません。

かっこいいデザインのホームページは売れない、ホームページデザイナーは営業センスがない、デザインはださくてもかまわないから、有益な情報をたくさん書け、とネットビジネス系の起業家はよく主張しますが、これはピーターズの考えと真っ向対立します。

優れたデザイナーを会社の役員会に参加させること、財務や営業に芸術家、詩人を配置することをすすめるピーターズの方に、僕は親近感と革新性を感じます。
posted by 春昼(旧名 野尻有希、再度昼) at 10:35| Comment(0) | TrackBack(2) | 経営学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月08日

ピーターズの経営創造

トム・ピーターズの経営創造
トム・ピーターズの経営創造トム ピーターズ Tom Peters 平野 勇夫

ティビーエスブリタニカ 1995-06


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トム・ピーターズの経営破壊 ファッションの時代 トム・ピーターズの起死回生 トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦〈1〉ブランド人になれ! 常識の壁をこえて…こころのフレームを変えるマーケティング哲学


ドラッカーを経営学のモダニストとすれば、ピーターズは経営学にポストモダン哲学を持ちこんだ人と言えます。経営学の大家はロックや前衛文学に興味なさげと思っていたのですが、ピーターズなら価値観共有できそう。ニルヴァーナやピチカート・ファイブの素晴らしさについて、ピーターズとなら語れそうだし、ピンチョンや高橋源一郎の小説なんかについても、ウォーホールなど現代アートについても話し合えそう。

ポストモダン、ロック、アバンギャルドの姿勢と、経営哲学は交わることなんてないと思っていたけど、実は経営学の方が時代に遅れすぎていただけ。やっとあらわれた経営学のポストモダニスト、ピーターズ。創造と破壊。目標なんて持たない方がいい。常に変わり続けろ。知識労働者より好奇心労働者というピーターズの矢継ぎ早で攻め立てる文体は、ポストモダン文学風。彼の思想はドゥルーズやゴダールとも共鳴しています。短いスローガンでせめまくれって感じです。

ピーターズがアメリカで人気と聞いて、救われた気持ちになりました。まだまだビジネスも捨てたもんじゃない。ロックとパンクとオルタナティブと現代アートと、経営学は両立するのです!

ポストモダン経営学者の次に待望されるのは、ポストコロニアルの経営学者。多国籍企業による利益独占を打倒しようと叫ぶ、抵抗と逸脱と多数化の思想を語る経営学者が活躍することを祈ります。

デザインが重要だ、常識に従おうとするな、攻めまくれというピーターズの教えに従って、このブログのデザインも生真面目なものから華やかなものに変えました。打倒常識。世界を革新しろ。踊れ踊れ踊り続けろ。

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posted by 春昼(旧名 野尻有希、再度昼) at 11:22 | TrackBack(1) | 経営学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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